Jan 30, 2015

平和祈願 パリでの事件

2014年末、急遽日本に帰国することになった。

 本当に、色々な流れが重なり、その流れに乗る形で、バタバタと荷物を整理し、たくさんの物を手放し、さらには、猛烈な風邪にかかり苦しみながらも、なんとか帰ってきた。
まるで何かの強制力を感じたようだった。
体調が悪いと気持ちも弱くなるが、人間の体と心は、実に素晴らしくできていて、何かの予兆を感じて、意図的に不調を作り出すこともあるようだ。後日そのことを知ることになるのだった。
自画像

アパートの契約はまだ一ヶ月残っていたのだが、大家さんに解約を伝え、航空券を予約し、帰国準備に入った。

そして妻の妊娠が分かった。
なんとも不思議なタイミングだが、何かを感じていた。

帰国後まもなく自宅から1キロほどの場所にあるCharlie Hebdoであのテロ事件が起きたのだった。その近くはマルシェに買い物に行く時によく通る場所だった。
まるで日頃からパリで感じていた緊張感や、根深い問題がスパークしたようだった。
パリには不平等や差別、貧困は日常的な問題としてあるし、自分もそのことに慣れて、そこで生き抜くことに体も心もフォーカスし、矛盾を抱えながら日々の生活を続けていた。

妊娠初期にパリにあのままいたら、妻も子もかなりショックを受けたことだろう。
そう考えると犠牲者に追悼の意を感じると共に、俺たち家族は、これまでとは違う道を選び、そして何か超越的なものに守られたなという深い感慨が湧いてきたのだった。
やはり人生は自分で選び進んでいくものなのだ。
パリ流の個人主義と決別し、より家族や地域を重視した生活へ切り替えていきたい。
そういう思いが自然と働いた。

その後パリでは皆表現の自由を掲げデモを行った。
個人的には、表現の自由も他者への配慮は必要だと思うが、テロ行為は短絡的で破滅的であり、擁護できるものでもない。白でも黒でもない混沌が人類に突きつけられた。
たくさんの人たちが追悼の意を表すため空の写真を皆FBなどで貼っていた。

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パリの空に現れた鳳凰

私も自宅から素晴らしい雲を帰国前に撮っていた。
その雲は鳳凰の姿をしていて、とても美しかった。
鳳凰は死んでもまた蘇り永遠を生きる。
私たちの命も全ては廻り、滅し、そしてまた生じる。
素粒子レベルで見たら全ては入れ替わり、循環している。
私たちの命は誰かの命であり、誰かの命はまた私たちの命でもある。
大きな矛盾も混沌もまた秩序の中にあり、その逆もまた然り。

その中でこの世の生を謳歌し、生きていくなら、楽しく生きたい!
そしてこの世界を平和にし、差別や貧困などを解決するための仕事をしたい。
理想は夢想ではなく、現実はまた固定された普遍的なものではない。
全ては流れの中にあり、自由に作り変えることがことができるのだ。
もしあなたが望むなら。

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鳳凰天舞

 

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