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Sep 24, 2012

La Seine パリ個展5

いよいよ、一時帰国の日が迫っていた。
実感は皆無だった。
ただ、その日が訪れる。
時間はよく川の流れに例えられる。
過去から、未来へと流れる不可逆性の流れとして。

出発前夜、作品の梱包や片付け、撤収準備に追われていた。
なにかとやる事が多く、動き回っていた。
しかし、パーティー好きの血が騒いだ。
今日も、友達を招いて、最後の夜を楽しみたい。
そう思ったのだった。
本当に懲りない男である。

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F.Bで告知すると、ぽつぽつと仲間達が集まってくれた。
しょっちゅう来ていた、フランス人の若者達、ケヴィン、ディアナ、ジセ。

まさにラストサムライ、個性的ないでたちと、ざっくばらんな人柄の熱い男、良平さんに紹介してもらった大事な仲間だ。

そして前のうちに住んでいて仲良くなったコロンビア人の映画を勉強する学生、ホアン。
彼らはみんな日本に興味がありケヴィンとディアナにいたっては日本に住みたいらしい。
本当に時代は変わった。
なにより俺のマインドは、完全に開いて、どこにでもいけるし誰とでも出会えると確信していた。世界は広くもあるが、実は狭くもある。

日本人の仲間も来てくれた。
すぐ裏の同じMaraisに住んでいて、デザイナーを志す、研二君。
彼とは、よく語り、飲み、一緒に、服をつくり、とにかくかかせない男だった。
たくさんの協力には感謝の一言につきる。

オペラを学び、陽気さと、バイタリティのある、しっかりものの陽子ちゃん。
彼女は、前述のケヴィン達とよく来てくれて、一番積極的に、抵抗なくフランス人達とコミニュケーションを取っていた。

でかい体と、優しい心を持つ沖縄出身のキヨさん。
いるだけでなぜか和む存在で、たくさんの友達が彼とも繋がっていた。
沖縄では店も経営していたらしい。

そんなメンツととにかく酒を飲み、語り、笑い、酔いしれた。
最高の感謝と、旅立つ切なさを同時に感じていた。

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最後の最後に、日本人の仲間だけが残り、みんなでセーヌ川まで歩いた。
Parisに引っ越してきてから、何度も歩いた道を通って。
満月が街を美しく照らしていた。

いつもの店が並び、賑わうMaraisには、自由と、洗練された美しさと、逞しい生活感が混在している。
道すがら、秋風とともにとても良い情緒を味わい、この夜を最高に満喫していた。
Parisの魅力はなんといってもこの情感につきると思う。
美しさとは裏腹の現実。光と陰が、モノクロームで交錯するこの街では、強さや、逞しさが要求される。
物乞いや、家のない人達の隣を歩き、夢を語り、光を浴びる。
この格差にも見える街の現実にもすっかりなれて、ちょっとやそっとのことでは、全く動じなくなっていた。
厳しさを揺るがす甘い幻想にも似た蜃気楼が、街からゆらゆらと立ち上り消える。
そんなひとときの、美しい眺めを見たくて、また街へ出る。
世界中の観光客は、Parisの美しい雰囲気を楽しむ。
世界中から来た生活者は、Parisのもっと激しく、美しい側面を見る。
まさに女神のようだ。
遠くから見ると美しい彫刻のような街Paris。
近くにいくと確かに、粗も見えるし、しわや、しみ、たるみも見えるかもしれない。
しかし、それを包み込む、彼女の優しさや、愛、芸術的なまでの情に触れた物は、彼女の虜になり、また舞い戻る。花束を持って。

作品の一部を解体し、その板に皆でよせ書きを書いた。
白い和紙をはった部分に、仲間達が、いろんな事を書いてくれた。
俺も何か書き、それをセーヌまで運んだ。

セーヌに着くと、俺は、セーヌの流れに、その板を投げた。思いっきり回転させて投げた。
すると板は、流れに逆らうように、流れている方向とは、逆に進んでいるように、反対の方向へとどんどん流れていった。
目の錯覚なのか?
目を疑った。
しかしそうみても逆に進んでいるように見える。
流れに逆らって。
ふとある事を思い出した。
最近呼んだ本で、時間は未来から、過去へ向けて流れていると。
一見分かりにくいこの考えが、すっと腑に落ちた。

帰り道、新たな夢を語った。
NEW YORKに行って、世界のトップで、最前線で活動、活躍したい。
そして、本当に世界中をArtでPeaceにする。
東南アジア、アフリカ、中東、南米、中米、欧州、北米、アジア全部行く!!
全部の場所で個展を開き、活動し、世界を地球を繋ぐ。
当然Parisには戻ってくるし長期で住むつもりだが、Parisから、より開いた世界へと飛び出す事を誓った。
その日はBlue Moonという、一月に二回満月が来る、特別な日だった。
その日誓った夢は必ず叶うという。
俺は、自分の未来の夢の実現を確信していた。
あの板のように、未来から、過去へ流れる時間の中で、俺には当然、未来のビジョンがくっきりと鮮明に見えていた。

また帰ってくると約束して、仲間達と別れた。
au revoir Paris!!
また帰ってきます!!
一年の実りは、確かな成長と、成功をもたらしていた。
新しい自信と、夢への限りない信念と信頼をたずさえて。
いよいよ母国日本に帰る。

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Sep 12, 2012

予知夢(信じる事)パリ個展4

前回の続きで、個展のお話を。
個展が続き、疲れもたまっていたある日の晩、俺は祈った。
何を祈ったか?
作品が、思うように売れずに、個展終了まで時間は迫ってきていた。
そんな夜、振り絞るような声で神に祈った。
どうしたら売れるか?どうプロデュースするべきか?
自分の作品の価値を高め、満足いく結果を出すにはどうしたらいいか?
自問自答を繰り返し、身なりを整え、清掃を徹底し、花を飾った。
次の日、日本から、三線の弦が届いた。
しばらく前から三線の弦が切れてしまい弾けなくなっていたのだった。
フランスでは売っていないため、日本で母が捜して送ってくれたのだった。
弦を張り替えると、うれしくて、うれしくて、思わずギャラリーで三線をひいた。
すると人がドンドン入ってきたのだった。
そして、やってきたある紳士が、作品の一枚を購入してくれたのだった。
一番安い物だったが、うれしくて、うれしくてさらに三線を弾いた。
しばらくして、ミュージシャンの友達も来てくれて、うれしくて楽しくおしゃべりを楽しんだ。
すると、さらなる紳士が訪れた。
一通り作品の解説を終えると、彼は今回のメイン作品である大作「TSUNAMI」を気に入ってくれて、その雰囲気で、新しい作品を注文したいと行ってくれた。そしてそれを、ロビーに飾りたいといってくれた。
来た~~~~~~~~~!!!!
これだ!!
奇跡を信じて行動したら、当然それは訪れた。
それまでの気分は一変した。
彼は娘へのプレゼントにすると他の作品も購入してくれた。
彼はやっときた顧客、コレクターであった。
最高の気分とともに、確かな自信が自分に宿ったのを感じた。
最近継続してきた意識の変化が確実に自分を次のステージへと成長させてくれたのだった。
新たな自分は、以前より堂々と自信にあふれ、経済面でも成功し、豊かな自分だった。
次の日、ひさびさに服を買いにいった。
しばらく行ってなかった大好きなブランド、A.P.Cに行ったのだった。
思い切ってジャケットと、ジーンズを新調した。
新しく、よりかっこ良く、より仕事のできる、より人生を楽しめる自分に変わる為だった。
やや葛藤したが、素晴らしいサービスと、誘導で、お客である事を十分に満喫したのだった。
毎日サービスし続けた自分は、サービスを求めていたのだった。
Kumiさんありがとうございます。
新しい自分に新しい夢が宿った。
NEW YORKに行きたい!!
行って活躍したい!!活動したい!!
もちろんそして世界中をまわる。
アジアや、アフリカ、中東にも、俺のPeace Artを投下する。
まずは、ヨーロッパ、アメリカ、日本を攻めていく。
そして必ず世界中を回る。
世界を本気で平和にするのだ。
ここに俺は夢を叶える約束を誓う!!
靴も欲しくなった笑

 

Aug 18, 2012

夢をみた。パリ個展3~kasuri pants~

前回の続きを

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ギャラリー内のオフィス部分。

個展がいよいよ開幕、抗生物質を飲みながらも、なんとか気合いでスタートをきれた。
2日は、Vernissage(パーティー)をやる事ができ、新しい人との出会い、繋がりに感謝した。
中でも、ありがたかったのは、オーダーで、彼の故郷、そして俺のじいちゃんの故郷、福岡の名産である久留米絣(くるめがすり)を使ったパンツを作ってくれ、その他色々と協力してくれた、友人の研二くん。

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そして、生春巻きなど、会場で出す軽食を作ってくれた、長崎出身の、きよみさんの協力だった。(母家族は、長崎にもすんでいました。)本当にありがとう!!
この九州的繋がりには、縁を感じずにはいられなかった。

やはり、世界はおもしろい。自分次第でいろんな展開、広がりを見せるからだ。
いろんな人たちと出会って、自分もまた成長する。
何を信じるかで見える世界、体験する世界は大きく変わる。
俺は、常識をぶっこわして、自分のゴールへと走る。

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開幕前には、ヴァカンスシーズンで人は少ないといわれた。
しかし、なんでもやってみないと分からない。
自分が固定観念、既成概念にとらわれていては、永遠に新しい世界には行けない。
だから壊す。自分の中の思い込み(常識)を。
そして新しく自分を鼓舞する。(コーチング)

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パリ滞在で描いたドローイング

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ノアの箱船

あと11日。
これからまだまだ、なにかがおこる。
あり得ないと思うほどの奇跡が。
しかし信じる物にとっては、これは奇跡ではない。

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ギャラリーのショーウインドー

ある夢をみた。
素晴らしい人物と出会い、新しいチャンスを手に入れる夢だ。
たまに予知夢を見る。予感がした。ワクワクした。
楽しもう。まだまだこれからだ!!
今日は、またいろんな人達が集まってのパーティーが開かれる。
今日は、またどんな人達との出会いがあるのだろう。
そしてそこから何が生まれるのだろう。
楽しみになってきた。

 

Aug 1, 2012

謎の病。パリ個展2

Parisに引っ越してきてから、文字通り生活スタイルは一変した。
中心部に住んでいる為、人との出会い、酒を飲む機会が急増した。
今まで田舎に住み、交遊に関しては、やや不満だったので、良い機会とばかりに、毎日いろんな人達と出会い、新しいパーティーが毎日続いた。楽しかった。
並行して、毎日個展準備で、製作と、展示空間の製作をやり続けた。
思えばかなり無理をしていた。

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ほとんどろくな物を食べずに、節約もかねて、安い自作のサンドウィッチを毎日食べていた。
そんなある日、起きたら突然肘に激痛が走った。
寝違えたんだろう。最初はそう思った。
しかし、なにかおかしい。少し寝てみたが、今度は熱っぽい。
骨折か?それとも?
それから、時を忘れて寝た。というより動けなくなったのだった。
熱に寒気。そして肘の腫れと痛み。
初めての体験だった。

その間、色々と考えた。
俺は、なんの為にここまで来て、Artをやってるのか?
伝えたい事は?
なんだったっけ?

二日ほどして、強引に水や、フルーツを買いに外へ出た。きつい。
やっとの思いで家に帰ると、こないだギャラリーで作品を見せたムッシュが、家の前の道にいた。
つらいながらも、会話して事情を初めて人に話した。
実は、急に肘が痛くなって、熱があって。
だから病院を教えてほしいというと、ならば俺の家までこいという。
???
半信半疑で彼の家(隣の建物だった)いくとそこは、豪華でセンスのいい最上階の一室。
ムッシュが急に医療用のグローブをはめた。
なんだこれは?
彼は、脇、足の付け根を触ってリンパの腫れなどを調べた。
ぎゃ~~~!!
その後彼が、なにやら紙を書いてくれたのだった。
彼はドクターだった。
おお。
またも奇跡が。
神の計らいに感謝しつつも、これからは、自分の生活を改めようと思った。
薬代は160E以上した。一万六千円強。高い。目が覚めた。
どうやら何かの感染症にかかったらしい。よっぽど弱っていたんだろう。
何が原因なのか?

世界中の人達と出会う日々。
そしてある男との出会い。
ヒッピーで、アナーキストの、お金をボイコットし、歩いてノルウェーから来たという、公園で出会った、旅人の友人ができた。(どんな友人だ笑)
バックパックと共にしばらく居座って、仲間と夜中に帰ってきては、酔っぱらって大声で起こされたり、プライバシーのない生活にストレスを感じていた。
彼は、お金をボイコットしてるから、何でも他の人にもらうのだ。
(彼はその行為で人に、シェアする事を教えていると主張する。)
寄付によりコミュニケーションが生まれ、人と人が出会い話す。
確かにそれは素晴らしかった。
物質的に豊かな人達が、そうじゃない人達と分け合う事を知る。それは良い事だった。
元々はインテリでもある彼は、文才もある。
しかし、度が過ぎて、人に寄生してばかりでは、ノミかダニのようになってしまう。
彼は寄生する人を捜しては、生きていた。
ある日ロシア人の女の子を連れてきた。
その日は彼女の家に泊まると彼らは出て行った。
彼をほっとけないのだろう。そういう女の子を何人も見た。
次の日俺は病に倒れた。
三日後くらいに彼が来た。
そのロシア人の彼女がバイクから落ちて、全身擦り傷だらけになったらしい。
なんともかわいそうだった。
若いのに。無事治るといいが。
それも教訓なのか?
最終的には、主義主張も良いが、やはり人間は、バランスが大事だな。そう学んだ。
心と、言葉、行動を清く正しく持つ事が大事である。
痛い教訓を乗り越えて、個展の開幕準備が整った。
いろんな意味で、つらさを乗り越えた今、準備は万全だった。
よし楽しもう!!自分のArtで世界中と会話しよう!!
いよいよ、ゆっくりと個展が始まった。

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個展会場となったMarais Ouest

 

Jul 3, 2012

Peace-Art@Paris パリ個展1

Ecology is solution.

最近のいろんな社会情勢を学べば、学ぶほどに、解決策は、
エコロジーなんだと行き着いた。
核、原子力は、もはや人類のコントロール不可能なエネルギーであり、とても危険、処理が困難で、自然を、生物を長期的に苦しめるエネルギーである。
即刻中止、禁止にすべき存在である。
禁断のエネルギーだったと言える。

しかし、そのエネルギーには多くの利権がある。
石油、石炭などのエネルギーも同様で、特定の階級の人達が、その権利を独占し、とてつもない金儲けをしている。
末端で働く物達は、仕事欲しさに、生活のために、抵抗できずにいる。
もしくは、長期的な政策による、洗脳があまりにも深く、目隠しされたままでいる為、きづかない。
そして、目先の消費に一喜一憂している。
まさに、思うつぼである。

経済の集中により、一般的に、生活水準は下がり、貧困層は拡大していくが一部の人たちには資産は集中し、ますます富んでいく。そして彼らは、その金で世界を動かす。
現在の世界の政治は、金で動いている。
すべて金の力だ。

政府より大企業は強く、銀行、世界銀行はさらに強い権力を持っている。
権力のピラミッドは、支配層と、被支配層とに、階段状にわかれ、様々な、グループの小さな対立、差別は、ますます人々を盲目にする。

民衆に力を!!
民衆には力がある。

Power to the peopleとJohn Lennonが歌ったのは、こういう事だったのかと、納得した。
今までの先人達の偉大な教えが腑に落ちた。
現在製作中のシリーズ Legendは、ジョンレノン、ボブマーリー、ガンジー、マザーテレサ、手塚治虫、キング牧師を自分なりに、描いている。

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彼らのスピリットが宿り、その教えを超感覚的に理解したのだった。
Paeace-Art in Paris .

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個展は、7月10日から、八月まで準備をし、(展示もする。)8月1日からの本格的スタートを予定している、(八月末まで、約1ヶ月間まるごと開催する。)
その間、会場で、いろんな人たちと出会い、語り、これからの新しいProjectを始動していく。
テーマはもちろん、Peaceだ。愛と平和だ。
Parisで、ようやく本当に、自分らしい展示、発表が出来る。
わくわくするぜ!!
そして、次は、世界中の街へ行く!!

 

Jul 3, 2012

Vacance

こないだの、Vacanceの話しを。
五月には、彼女と、待望のvacanceへと行ってきました。
Biarritz,Bayonne最高でした。

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最高の天気、太陽、そして海。海。海。
このために来たんだというくらい海が大好きなので、飛び上がってはしゃいじゃいました。

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日頃の肉食を清算すべく、待望の魚介類を食べる事に。
アジや、エビ、貝類など、毎日美味しい物を食べて、とても贅沢な気分でした。

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そして、前からやりたかったサーフィンを。
波に幅が会って、水は、めちゃくちゃ冷たかったけど、楽しめました。
太陽を見て、波を待って。
波に乗ったり、乗れなくてあがいたり。
とにかく日常の疲れ、悩みなんかが、完全に吹っ飛んでいくのが気持ちいいくらいわかるのでした。

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彼女は、ボディーボードに初挑戦でしたが、海の中で、泳いだり、遊んだり楽しんでいました。
早く海の近くに住みたい。南国に住みたいなと、ますます夢への決意を固くしたのでした。
人間やっぱりシンプルが一番だな。そう思いました。

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良いArtもあって、streetな感覚を思い出したり、その後の製作へのヒントもありました。
やはり、まずは生活ありきでね。
楽しい暮らしあってのArtなんだな、音楽なんだなと感じました。

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Apr 18, 2012

Art Life

今までの人生のどれだけの時間と、エネールギーを Artに捧げてきたのだろう。
ふとそんな事を思った。
今日のArtを終えて、ライトアップされた作品を前にPCに向かう。

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調子のいい日々が続き、完成するかと思いきや、つまらなくなったり、行き詰まって停滞したりする。
そしてそんな時、違う風を入れようともがく。あがく。
そしてそんなことにも飽きて、休む。
もちろん完成までの道のりをある程度は計算している。
しかし、そんな自分をあざ笑うように、作業が思ったように進まずに、空回りする事もある。
しかし、ある時急に突破口が見える。
光が見える。
予定調和の退屈な作品をあざ笑い、まるで暴風、暴力のようにAbstractの稲妻が光る。
本当にキャンバスの上で光るのだ。

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製作中、artistは作品の中に入り込む。まさにそこで生きる。
音もなく崩れる知性と理性を、野獣の様な自分が食い尽す。
これでもかと、今まで丁寧に作り上げてきた世界を、徹底的に破壊し、再構成していく。
ある種のカオスからやってくる情熱と、野性は、自分の計算も打算も飲み込んで広がる。
宇宙に生きていて、宇宙を感じている。
これが実感だ。
俺のArtは、生きる事そのもだ。
目的もあれば、目標もある。
しかし、そんなすべてを、ぶっ壊して埋没する瞬間、そこは、まさにゼロの世界。
無限に広がる世界の中で、ただただ、ただよっている自分を知る事になる。

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Apr 16, 2012

花が咲いた。

久しぶりの更新。
書くのをわすれるくらい、慌ただしかった三月。
いつの間にか春が訪れ、ピンクや黄色の花がフランスにも咲き誇り、鳥達は朝から元気にさえずり、今まで眠っていた生き物達も目覚めの季節となった。
三月
St.Etiennneでは、Japan-Eventに参加。
デッサンの小さいExposition(展示)、コンサートライブ、そして書道の書き下ろしと、三つの分野での参加は、ややハードワークで、直後にまた風邪をひいた。

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MarcoussisのMediatequeでのExposition開催。
新しく、布に絵画作品を描き、紙10枚にシリーズ作品「ノアの箱船」をかき下ろす。
搬入に設置。
Vernissageへの参加。

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後半には、Sarranにあるシラク元大統領の美術館であるMusee Jacques Chiracにて、ツアー。
子供達を前にライブで参加した。

そして新しく来たチャンス。
6~7月にParisのMarais地区にあるMarais Ouestでの展示が決まった。
ついでにParisと日本を結ぶ映画にも出る事になった。

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流れから俳優にも挑戦することになった。
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いろいろあった。
ほとんど報告に近いBlogとなった。
忘れないためにも記録しておこう。
そして現在は、個展に向けて、製作製作の日々を送っている。
描きすぎて疲れたり、また、楽しくなったり。
なによりこのようなチャンスと、生活を送れている事に感謝したい。
それが俺のスタイルだ。
どこにいても、大切な事は見失わない。
芯は曲げない。
そして恐れない。何も。何事も。
信じた道を全力で生き、進むのみ。
迷いかけても、迷わない。
惑わされない。そういう強さが自分に宿っている事に気づいた。
フランスに来た理由の一つでもある、真の強さを身につける事。出来ている。
自分をもっと認めて、許して、開いていこうと思う。
もうすぐVacanceだ。
休みだ。
まだまだ走れるから、とことん走ってみようと思う。
あの場所まで。
灯台が見える。海の風が吹いている。
夢見た事は実現する。
俺の夢は、たくさんある。
必ず叶うと確信している。
だから叶う。
努力は、俺のエネルギー源だ。
花が咲いてきた。
フランスの色の凛として美しい、そしてなにより逞しい花だった。

 

Feb 16, 2012

Video Clip〜初めてのアニメーション製作〜

先日、友人になったAxelが、バンドの練習で、今住んでいる家に、数日滞在した際に、しばらく、ご飯を食べたり、飲んだり、踊ったりと楽しい時間を過ごした。
なにげなくリビングに貼ってあった俺の、デッサンを気に入ってくれた彼が、これから自分のSOLOの楽曲のヴィデオクリップを作るので、別の友人と、アニメーションを作ってくれないか?と後日仕事を頼まれた。
こういう、初めての事に、俺はとてもわくわくする。

Black Cat's Dream

Black Cat’s Dream この絵を気に入ってくれた。

彼らのイメージを、メールで見て、漫画やArtのテイストを混ぜて絵にして、着色したところ、彼と、アニメ制作会社のPatrickは、とても気にいってくれた。やはりとおく日本から来た、自分の絵は、彼らには、とてもおもしろいようだ。

Cafeでストーリーについてしゃべった時、新しいアイデアが、どんどんでてきた。面白いストーリーになりそうだ。そんなProjectは、五月完成予定で、しばらくは毎週、彼のオフィスに行く事になりそうだ。

先日Patrickの仕事場を訪ねると、そこは、かなり興味深かった。
個人が分担して、別々のProjectのDirectorをやり、わからない事や、その他の情報は、どんどんシェアして解決していく。個人個人で仕事をしながら、みんなで昼食をたべるなど(皿洗いも含めて、毎日交代制)
グループとしての機能も十分に果たしており、日本との仕事のスタイルの違いに驚いた。
幸運な事に、フランス語で会話する必要性に恵まれ、わからない事は、どんどん聞いて、イメージをはっきりとさせていった。

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二人で座って、サンプルの映像を作ると、自分の絵が動く事に、とても感動した。
わ~~動いた。子供のような反応だった。

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手塚治虫や、宮崎駿も、こんなふうにかんどうしたのかな?と偉大なる先人、日本の本物のArtist達のことに思いを馳せた。
初回の終わりに、全体の物語の進行を簡単な絵で漫画のようにかくストーリーボードを描いてきてくれと頼まれた。話しも、コマ割りも、キャラクターも、自分で作れる。わくわくした。
これから、このプロジェクトは動き出す。
さあ楽しもう^^

 

Feb 6, 2012

豊かさについて Live-Painting

友人である彼とは、電車で帰るときに出会った。名前はISSA(いっさ)という。
Reggaeを愛するRasta-Manだ。

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そのISSAの計らいで、Lagnyという街のBoutiqueでLIVE-Painting-Performanceをやる事になった。
急展開だったが、戸惑いも乗り越え、思い切ってやる事にした。二日後だった。
Boutiqueで出会う人々は、昔ながらのフランスの心を持っていて暖かかった。
近くには、Artist達が住み生活するアトリエ兼住居の建物がある。そこでも皆、Artに励み、助け合っているようだった。LIVE-Performanceをやると伝えると、ISSAの友人達は、協力を惜しまなかった。
ある友人は、筆をくれ、紙をくれた。ある友人は、アドバイスをくれた。ある友人は、ワインを、料理を、暖かい言葉を、ある友人は、勇気をくれた。うれしかった。
言葉も、たくさんはかわせないが、心は伝わる。よりクリアーに。
始まる前には、みんなで料理を囲んで食事をした。典型的なフランスの食事に懐かしさと、感動を覚え、たくさん食べて、飲んだ。
いざ始まると、子供を始め、たくさんの人達が来てくれた。

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ある子供は、お母さんが買い物をする間、ずっとみていてくれた。彼も絵が大好きのようだ。

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たくさんの友人、知人の笑顔に囲まれて、とてもハードだったけど、充実感があった。
しかし寒かったが、マイナス八度くらいまで下がる気温にもまけずに、全開で描きまくった。
四枚の紙にわけてのスタイルは、初めてだったが、日本の感覚を、存分に伝えられる事が出来たと思う。
何を描こうかと思いひらめいたのが、龍だった。
しかも音楽の影響で、ややラスタミックスだった。

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墨を使って、和紙にも水墨画をかいたら、おもったよりも良い反応に驚いた。

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皆興味と、関心をもってくれて、ストレートな反応だった。
フランスは、やりやすいな。そうおもった。
夢中で描いて、イベントは終了。

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途中には、日本好きのアフリカの人が絵を欲しいと行ってくれたり、市役所の人達が、興味を持ってくれて、次の展示にも繋がりそうである。絵も売れそうだ。どんどんいこう!!
なによりサポートしてくれたISSA、AUDLEYの優しさと暖かさにも感謝した。
最後に報酬、お礼として暖かいセーター二枚と、ベルト、スラックスをもらった。
今までよりも大人びていて、暖かかった。

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帰り道は。身も心も暖かかった。仲間達と喜びをわかちあって。
豊かさとは、自分の価値を認める事であり、いろんな形でやってくる。
とにかく大成功だった。
今年は、ためらわずに、どんどんやりたいことを実現し、Artistとしても、人間としても成功し、成長する、1年になると確信した1日だった。ありがとう!!
自分の価値をを認め、豊かさを感謝して受け取る事を宣言します。

 

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