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Jan 17, 2023

Inside/ Out

ZOKU
2021年、ゲンロン新芸術校第6期生の安藤卓児・大倉なな・田邊恵利子により結成されたアート集団「ZOKU」の展示が12月21日より始まります。今回は2つの会場で同時開催いたします。ぜひご覧ください。

「Inside/Out」
会期:2022年12月21日(水)-12月29日(金) 定休日: 月曜日
時間:13:00-19:00
入場料:500円(現金またはpeatixにて販売)
会場: PATH ARTS〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町7-19 B102
東京メトロ都営新宿線『馬喰横山』駅より徒歩2分
https://zoku2.peatix.com/

「ステートメント」
本展は、二つの会場で同時に開催される、一対となった二つの展覧会によって構成されている。展覧会は、表と裏、内と外のように固定化された「境界」を脱構築し、私たちの精神や身体を在るべき姿へと解放することを共通のテーマとしている。「私たちはZOKUに 食べられた」は、会場となった民家を、怪物「ZOKU」の体内に見立てて構成されている。鑑賞者は「ZOKU」に捕食され、消化されるプロセスを疑似体験する過程で、民家の内側と外側が反転したかのような奇異な空間を巡る。人間が還りたい家を生物の体内に備わる「自然」に例え、会場に設置されている無数のBOXを開封することで「ZOKU」から謎めいたコードを受けとる。「Inside/Out」では、3名の作家が、本来は自由であるべき身体の為の衣服を合作して作る。グループ名でもある「ZOKU」の外骨格を探るかのように、それぞれの土地で制作する過程で、本来は身体の内側にある血管などのモチーフが、樹木の枝のように、衣服の外側へと広がり、会場の周辺環境を取り込みながら、内でも外でもない融通無碍な世界を形成する。私たちは都市空間に作られた燕の巣のように、自らの内に流れる自然に従って、外の世界で拾い集めた物を交えながら作品を作る。それらは作家と鑑賞者の結び目であり、都市と自然の結び目でもある。双方が互いに食べあうことで、コード(遺伝情報)を受け渡し、変化し続ける永続的な関係性。それを循環と定義するならば、もはやそこには境界はないはずだ。
(安藤卓児)
主催: イマジン
文化庁「ARTS for the Future! 2」補助対象事業

ZOKUホームページhttps://www.zoku.life/

2021年展覧会映像youtu.be/HmT8nMwH-bo

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Jan 17, 2023

「私たちはZOKUに 食べられた」

ZOKU
2021年、ゲンロン新芸術校第6期生の安藤卓児・大倉なな・田邊恵利子により結成されたアート集団「ZOKU」の展示が12月21日より始まります。今回は2つの会場で同時開催いたします。ぜひご覧ください。

「私たちはZOKUに 食べられた」
会期:2022年12月21日(水)-12月29日(金) 定休日: 月曜日
時間:13:00-19:00
入場料 : 500円(現金またはpeatixにて販売)
会場 : プライベイト東京都江東区大島5-25-12
都営新宿線『大島駅』A1出口より徒歩8分https://zoku1.peatix.com/


[ステートメント]
本展は、二つの会場で同時に開催される、一対となった二つの展覧会によって構成されている。展覧会は、表と裏、内と外のように固定化された「境界」を脱構築し、私たちの精神や身体を在るべき姿へと解放することを共通のテーマとしている。「私たちはZOKUに 食べられた」は、会場となった民家を、怪物「ZOKU」の体内に見立てて構成されている。鑑賞者は「ZOKU」に捕食され、消化されるプロセスを疑似体験する過程で、民家の内側と外側が反転したかのような奇異な空間を巡る。人間が還りたい家を生物の体内に備わる「自然」に例え、会場に設置されている無数のBOXを開封することで「ZOKU」から謎めいたコードを受けとる。「Inside/Out」では、3名の作家が、本来は自由であるべき身体の為の衣服を合作して作る。グループ名でもある「ZOKU」の外骨格を探るかのように、それぞれの土地で制作する過程で、本来は身体の内側にある血管などのモチーフが、樹木の枝のように、衣服の外側へと広がり、会場の周辺環境を取り込みながら、内でも外でもない融通無碍な世界を形成する。私たちは都市空間に作られた燕の巣のように、自らの内に流れる自然に従って、外の世界で拾い集めた物を交えながら作品を作る。それらは作家と鑑賞者の結び目であり、都市と自然の結び目でもある。双方が互いに食べあうことで、コード(遺伝情報)を受け渡し、変化し続ける永続的な関係性。それを循環と定義するならば、もはやそこには境界はないはずだ。
(安藤卓児)

主催: イマジン
文化庁「ARTS for the Future! 2」補助対象事業

ZOKUホームページ https://www.zoku.life/

2021年展覧会映像 youtu.be/HmT8nMwH-bo

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Dec 18, 2022

出展作家:安藤卓児 大倉なな 田邊恵利子
ゲストアーティスト:石居由望

本展覧会では、展覧会「ZOKU」で展開された会場構成を引き継ぎ、サウンドアートを中心としたオープンアトリエへと変貌を遂げます。
「ZOKU」の出展作家に加えて、ゲストアーティストに石居由望を迎え、公開制作を行いながら、後日別会場で演奏される楽曲の制作をリアルタイムで行います。

会場:ゲンロン五反田アトリエ 東京都品川区東五反田3-17-4 糟谷ビル2F
会期:2021年12月14日(火) — 12月20日(月)
開場時間:16:00~20:00
入場料:300円(高校生以下無料)

展覧会「ZOKU」(2021年12月4日(土)— 12月12日(日)開催)とはチケットが異なりますのでご注意ください。

主催:イマジン
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

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Dec 17, 2021

ZOKU

「ZOKU」
出展作家:安藤卓児 大倉なな 田邊恵利子
キュレーション:鈴木祥平
会場:五反田ゲンロンアトリエ 東京都品川区東五反田3-17-4 糟谷ビル2F
会期:2021年12月4日(土) — 12月12日(日)
開場時間:13:00~20:00
入場料:500円(高校生以下無料)
主催:イマジン
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

「ZOKU」
 この度、安藤卓児・大倉なな・田邊恵利子の3名による展覧会「ZOKU」を開催いたします。 
「ZOKU」は本展のタイトルであると同時に、3名の参加アーティストとキュレーター鈴木祥平を迎えたアーティストユニットの名でもあります。
 本展は、自然という普遍的なテーマを起点としつつ、人間の無意識や予測不能性といった遍在的な偶然と有機的に戯れる共同体ー「ZOKU」を体現するものとして創り出されます。
 様々な表現形式による作品が織り合わさり、それらの相互干渉によって偶発する作家の無意識は、意識と無意識のシンプルな二項対立を超越し、予定調和の外部へと導くものとなるでしょう。本展およびアーティストユニット「ZOKU」にご期待ください。

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Jan 19, 2020

2020年正月

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

正月からインフルエンザにかかり完全死亡でしたが、感情や心、そして沈黙していた体のメッセージを聞く良い機会になりました。

今年は勝負します。

そのためにも捨てること、減らすことから始めています。

シンプルに生きるとは、特定の形式化したライフスタイルをなぞる事ではなく、自分の心から望む人生を生きる事。

本当に心から望む人生を生きるために、社会的観念、固定化された常識を捨てて、今年はさらに流動的に、多拠点で行きます。

どの場所も一長一短。

コインの裏表。

ならば望むものに正直に。

ウォルトディズニーの夢見た世界が今でも生き続け、夢を与えている。

正直若い時はメジャーなものに逆らいアンチでしたが、子供ができて素直になるチャンスをもらい、一緒に楽しんでいるとなんとも言えない最高の気分に。

夢を生きるとは?

2020年もう一度素直な心で一からやり直します。

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Oct 15, 2019

hybrid bunkasai 2

今回の展示作品、”車祀”は、随分前にから考えていたアイデアを紆余曲折を経て、新しい形に昇華されたものでした。
最初は間伐材を使ったストーンヘンジの様なものをグランドに設置する事を考えました。
旧豊田東高校にある”高嶺格”さんのプールに出現した巨大作品の影響もあったのだと思います。

しかし、その過程で、ただ間伐材をそのまま建てるよりも面白いアイデアはないかと、幾度も頭をひねりながら行き着いたのが、軽トラの荷台に間伐材で原始的な神輿をつくり、丸太を引きずりながらグランドに絵を描くことでした。

今回も文化祭、祭りということで、その核心を掘り下げる中で行き着いたのが、車の街である豊田市民の生活の糧である自動車が祭られていないという事でした。そこでエンジンで動く神輿を作り、古代と現代の祭りを結ぶ試みを行いました。

イベント当日では、沢山の人達を巻き込み軽トラ神輿に乗せて、即興音楽パフォーマンスを行ったり、”mobium”の河村さん、フィリップさんと餅まきをしたりしました。

最終日には、大阪でセルフ祭りを行う”コタケマン”プロデュースの”とよとり祭”に奇襲を行い東京渋谷から来た”このよのはる”と連携しながら壮大な馬鹿げた祭りが行われました。
アートの神という設定の豊田のリビングレジェンド”河西進”さんの身体表現も加わって、カオスの渦が発生。


さらに東京からた、”nukeme “のX JAPANのカラオケも加わり、廃校である会場になんとも言えない声が反響していました。

○△□は火祭りのように巨大な火を。
(その際には、新音源による音響も担当しました。)

そしてキャンプファイアー状に燃え盛る火の周囲を、このよのはるのプロでユースで変装したリキャスティングクラブのメンバーなどの参加者を、軽トラに乗せて走るなど、まさにカオスな奇祭となりました。
相変わらずの即興的展開が、新しいエネルギーを生み出しヤバイイベントとなりました。

視察にみえた大村知事も閉口。
アートって。。

個人的には、他者の評価があったかは分かりませんが、作品として、新しい展開に挑戦した事が手ごたえとして残りました。以前と比べると作品の中にも、ある種の余白を大切にしたいと思うようになりました。

パフォーマンスとしては、さらに混沌とした馬鹿げたものになったのかもしれませんが。

 

Sep 29, 2019

「としのこえ、とちのうた。」

Recasting Club Presents
「としのこえ、とちのうた。」

会期:2019年9月13日(金)〜10月14日(月祝)
10時〜17時 *9/30(月)、10/7(月)休み
会場:旧豊田東高等学校内、弓道場周辺
(豊田市小坂本町5丁目80)
入場:無料
主催:とよた市民アートプロジェクト推進協議会

Artist:
荒木優光 ARAKI Masamitsu

あまのしんたろう AMANO Shintaro
安藤卓児 ANDO Takuji
梶千春 KAJI Chiharu
河西進 KAWANISHI Susumu
千賀英俊 SENGA Hidetoshi
田代智裕 TASHIRO Tomohiro
つちやみさ TSUCHIYA Misa
水野なな MIZUNO Nana
山岸大祐 YAMAGISHI Daisuke

中崎透 NAKAZAKI Tohru

キュレーター:中崎透

「としのこえ、とちのうた。」
2017年から、とよた市民アートプロジェクト「Recasting Club」では、旧豊田東高校(以下:東高)の一角を少しずつ整備しつついくつかのイベントを開催してきた。なかなかハードな場所で、最初は、電気は発電機、水は美術館から数十メートルくらいホースで引っ張り、トイレは仮設だったり。最初は、と言ってみたものの、実は今もそんなに変わってない。どうやらあいちトリエンナーレの会場の一つになるらしいし、会期に併せて何かやりたいな、と思っていた矢先に、敷地内でこれまで見逃していた奥まったエリアがあった。当然のことながら廃墟だ。でもなんだか想像力を掻き立てられる佇まいの一角だった。
まずはRecasting Clubに参加する個性的な面々のグループ展をしたいなと思った。あと、1月に開催されたトリエンナーレの地域展開事業に出品されていた荒木優光の豊田で制作した作品がとびきり素敵で、連なる展示室に散りばめられたら素敵だなと思った。この2年半ほど豊田に通う中で参加者の顔や街、背景のことが少しずつ見えてきたのもあって、豊田に所縁のある人に出品してもらいつつ、それぞれのインタビューを録らせてもらって作品と共にその言葉も展示させてもらおうと思った。土地や街に根ざした作品や言葉、声や歌の響いて交差するような空間がなんだかこの場所にとても似合うような気がした。
(中崎透/美術家、本展キュレーター)

豊田市のアートメディアTAPでのインタビューを掲載します。


マルチなで多彩な制作をされる安藤さん。今回の展示について教えてください。

これまで、Recasting clubでの活動ではインスタレーションや、参加型の作品を作ってきましたが、本当はペインターなんです。今回のキュレーションのために中崎さんが僕のアトリエに来てくれて、色々な種類の絵がある中で、第三者的視点で掘り下げてくれました。それによって僕自身も自分のことを振り返りながら、今までの歩みを客観的に見る事ができました。この中だと、2008年の作品が一番古いです。この作品は豊田市美術館で売っていた同館所蔵のクリムト作品のポスターを買ってきて、ステッカーを貼ったり、上からペイントなどを施して完成しました。随分過去の作品なので正直出展するつもりは全くなかったのですが、いま豊田市美術館でクリムト展が開催していて、中崎さんが出そうと言ってくれた事で出展する事になりました。僕の制作の姿勢は、ストリートカルチャーの影響を受けています。例えばこの作品では、クリムトという権威を安易に賛美してそのまま受け入れるのではなく、その偉大さを認めながらも挑戦し、新しく塗り替えていこうとする姿勢、哲学は今でも大切に持ち続けていて、改めて見ると、自分のマインドがよく表れている作品かなと思います。抽象絵画もいろんな作品と並行して制作していますし、キャラクターを中心に描いていたり。あとはニューヨーク帰りの時に制作した作品はその時の刺激が現れていたりとか。結構赤裸々にいろんな時代の作品を公開しています。

年代もテーマもかなりバラエティがありますね!

スタイルが絶えず変化する、という自覚はあります。決まり事を大事にして制作をしていくよりも、その時の瞬間的な思いや純粋な衝動を大事にするようにしています。構想や実験には日々時間を費やしていますが、絵も音楽も最終的には、ほぼ即興的に制作します。

豊田市で活動することに対しての思いや、これからの展望について教えてください。

やはり豊田市は自分の生まれ育った街なので愛着があります。もっとも若い頃は不満ばかりに目がいってましたが、外に出てみて沢山の良い点にも目がいくようになり、様々な活動を通して実際に自分や家族が住む街としての豊田市を、自分達の手で良くしていけるという実感が現在はあります。

発展途上の新しい街だからこそ可能性に溢れており、他の大都市とは違った方向へと進化していける事に可能性を感じており、市民発信でアートのある街づくりを実現していけたらと思っています。

これからの展望は、国際的なアーティストとしての活動を海外でもより活発化させながらも、今半分住んでいる豊田市小原地区の自然と共存できるくらしでの学びや、実践を発展させていき、いずれは両者を交差させる試みにチャレンジしていきたいと思っています田舎から世界へ。世界から田舎へ。といったイメージでしょうか。

 

Aug 1, 2019

愛知トリエンナーレ豊田会場 オープニング舞台美術制作

8月1日、愛知トリエンナーレ豊田会場のオープ二ングパーティーを旧東高で開催します。そこであの橋の下盆踊りも融合して開催されます。

現在舞台美術制作が進むなか、二転三転しつつも、僕の描いた絵も展示される予定です。いろんな力が混ざり合ったカオスな豊田を描いた曼荼羅みたいな絵になる予定です。最近は、毎日東高に通ってます。

まずは下準備。
最初は、廃パネルで制作の予定でしたが、以前使用していたため、絵を描く面の処理が難しく、紆余曲折経て新品の木材でパネルを作ることに。
これらが完成するのに丸2日。
その後ようやく絵を描き始めることができました。

7月11日
廃校の教室にて制作中。
人が多いから怖くないです
が、いろんなエネルギーがうずまいてますねー。
かつてここには城が建っていて、まさに豊田(挙母)の中心だった場所です。
ここで、過去も未来もあらゆる要素が混在した曼荼羅描き始めました。
7月12日
ライン入れ2日目。朝から夕方まで昼飯食べ忘れて没頭。
だいぶ出来てきました。


7月14.15日
ライン入れ。本気で絵を描いている瞬間が一番生きている実感を感じるなと、原点に返り再確認しています。

これからは街そのものにも展開していきたいと思っています。
これから豊田市面白くなりますよ!!16日完成。

その後設置しました。

そしてオープニングは説明無用の盛り上がり。
盆踊りにあらゆる人が踊り混ざり合う姿は最高でした。

写真は楽しみすぎて全くないです笑

 

Jun 29, 2019

アンナ・ヴィット作品に参加

あいちトリエンナーレ2019

Anna WITTさんの作品に、出演、演奏しています。
この作品は豊田市の自動車関連企業で働く皆さんと共に作られた映像作品です。
個人的には、来るべきAI化、自動化の時代に創造的に未来を描くための一助となればとの思いがあります。

− アンナ・ヴィット Anna WITT
−「未来を開封する」 Unboxing the Future

場所 : 豊田市民ギャラリー (VITS 地下一階)
期間:2019年8月1日(木)−10月14日(月・祝)
入場無料

アンナ・ヴィット Anna WITT
幅広い社会階層に関心を持ち、彼ら彼女らを取り込んだパフォーマンスや、映像インスタレーションを制作。政治や経済の論理で成立する社会システムを可視化し、その担い手としての人体の動きを強調する作品を作る。

先日、豊田市美術館のキュレーターである能勢陽子さんから、インアビューしたいとの連絡をいただき、その後アンナ ヴィットさんのあいちトリエンナーレ2019豊田会場に展示される作品制作に参加する事になりました。

そこで豊田自動車勤務時代の記憶を遡ることに。
自分にとっては痛みを伴う記憶を徐々に語ることで癒していった気がします。

豊田自動車の取材にトヨタ会館に行かれたようでした。
自分としては、ブルーカラーの労働の現場の意見を聞いていただきたかったので、町外れの、以前アトリエとして使っていた工場をご案内しました。

その後、二回目では、集団でディスカッションを行い、マリエンタルの事例を聞きながら、今後の労働について考えることに。
日常の労働の動きを皆で見てシェアしました。

撮影当日は、様々な自動車関連企業で働く方々と共同作業を行い、未来の労働とは?についてディスカッションを行いました。

また日々の労働の動きを撮影した流れから、僕がアイデアを出し、個々の労働の動きを繋げてライン作業の様に、一連の流れとしてダンスの様なパフォーマンスになりました。

さらに、楽器を演奏した事がない人を含めたメンバーで即興的に演奏を行い、その様子も完成した映像作品の重要なシーンとして使用されました。

今回の作品を集団で制作する過程で、豊田自動車勤務時代の心の痛みが浄化され、カタルシスを得たように感じられました。

作品は豊田市民ギャラリーにてご覧になれます。

感想についてのテキストです。

アンナさんの制作に参加して最も印象的だったのは、彼女の基本姿勢である人間への信頼に基づいた、あらゆる労働という行為への賛美と、その身体性への彫刻家としての透徹した視線だった。私自身の自動車工場での労働体験をインタビューして頂いた事を契機として、普段脚光を浴びる事なく自動車産業の裾野をその身体や労働で支えるブルーカラーの方達をよりクローズアップしてもらった。そして映像作品制作のため集まった方達と共に日常の労働の動きを再現し、パフォーマンスに近い動きへと落とし込む過程では、彼らが日常的に抱いている思考形態や、観念、もしくは社会的常識が徐々に解体され新しく柔軟性を帯びた造形へと生まれ変わる過程を体験した。またディスカッションでは未来の労働とは?というテーマに対して各人が現在の労働環境や生活を含む現在地から未来への視点を語り合い、徐々に各人の抱いている観念や、思考形態が露わになっていき、皆で一つのマニフェストを作り上げるという目的に対して協働した。彼女の作品は映像という媒体に収まり展示される事になるのだが、実際には彼女のガイドの元、映像制作の過程で行われたパフォーマンスやディスカッション、即興音楽、作業着の解体と再構成を労働者自身が主体的に推し進めて行く中で、現実変革への芸術的アプローチが水面下で行われた社会彫刻であったとも言えるだろう。また制作の最後に行われたオノ・ヨーコのカットピースからインスピレーションを得た作業着を切ってバラバラのピースに解体する行為や、筋書きのない即興音楽演奏では、日常の労働を見つめ直す事で、現在の会社組織などにおける社会的役割かを問い直し、解放された個人が自然と芸術家としての振る舞いをするように自らを無意識的に再定義し、自発的にパフォーマンスや演奏を行いだしたのが最も印象深かった。

 

Jan 31, 2019

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